花組公演『明智小五郎の事件簿 黒蜥蜴 / TUXEDO JAZZ』/ 宝塚大劇場

さて、一ヶ月ぶりに花組公演に行ってきました。しかも今回は初のSS席ということで結構ハイテンションでした。
知り合いから「近いと（演者の）白粉の匂いが漂ってくるよ〜」と言われてましたが、その前に観客の化粧の匂いがぷんぷんでしたｗ　SS席には男なんか殆どいねえｗ　場違いで本当申し訳ありませんでしたｗ

では、公演についてですが、改めて昼夜観た感想としては、やっぱり物語的には破綻してますね。全体として何を観客に伝えたいのか最後まで分かりませんでした。

「反戦」とも違うし「悪の魔性」とかでもないし、小五郎と黒蜥蜴の愛についても、余計な「押し花」と「コマ」の要素があるから、かえって感情移入できません。

特に私が一番入っていけなかったのは、全体を通じて「結婚」というテーマをやたら強調しているところ。…確かに「結婚」というのも物語によっては主要なテーマになりますが、今回の『黒蜥蜴』では必要ないものでしょう。
雨宮と葉子、小五郎と黒蜥蜴、それぞれに「愛」を語らせることはあっても、それが「結婚」となると、途端に筋道が外れた気がして萎えます。
そもそも結婚というのは、法律で定められた一つの「制度」なだけであって、本質的な面では「愛」と関連のあるものではないし…
なんで木村先生は今回「結婚」ってテーマにこだわったのかなあ…？
そんなのよりも、黒蜥蜴に魅せられて魔性の愛に溺れる雨宮とか、「愛」そのものを観たかった。
リボンの騎士 ザ・ミュージカルでは、フランツへの愛を貫くサファイアや、大臣の息子への愛や、王妃や王の愛など、本当にたくさんの愛の姿を見せてくれたのに…
今日観ながら思ったのは、男の私でも違和感を感じるのに、もっと敏感な多くの女性ファンはこの物語を受け入れられているのかな、ということ。
木村先生は『黒蜥蜴』にかなり思い入れがあって、今回念願叶っての舞台化だったとのことですが、ちょっと気負い過ぎてご自身の主張を押しつけがましくしてしまったのではないかと思いました。
まあ個人的な感想なんで言いたい放題してしまいましたが、内容についてはここまで。
続いてSS席の感想ですが、やっぱ近いわｗ　演者の表情もしっかり分かるので、細かい演技の妙が伝わります。…前回、素肌じゃないと書いた「黒蜥蜴」の刺青は、やっぱり素肌にされていました（シールで貼り付けている）　遠くだとその辺を見間違えていました。
あと、近いとどうしてもハローの時と同じで、好きな人ばかり観てしまうという弊害が… 　真飛 聖さんばかり観てましたｗ（かっこいいんだよな〜）
朝夏まなとさんは、やっぱり帽子をかぶった書生役でしたｗ　小林少年も可愛かった。
２公演目は阪急交通社の貸切公演で、抽選会なども行われましたが、さすがに当たらずｗ　終演後、春野さんのご挨拶がありましたが、こういうときは普通に女声で話されるのが不思議な感覚でしたｗ

いや〜しかし本当に一日中、宝塚にいたなあ…ｗ　ではまたｗ