至上のブログ ~瑠々に魅せられて~

主にJuice=Juiceの段原瑠々さんに関連する内容です。2014/1/5までは昔の「愛に観せられて」の内容をインポートしています。

帝劇開場100周年記念公演 ミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』/帝国劇場

とうとう始まりました『ダンス オブ ヴァンパイア』 ・・・もうこの日が来ることを一日千秋の思いで待っていました。高橋愛がミュージカルの舞台に立つ日を・・・。彼女は元々、宝塚歌劇に憧れ、その後モーニング娘。というアイドルグループに加入し、そこで10年という歳月を過ごしました。その中でずっと彼女の根底にあったものは「歌い踊り舞台の上で表現すること」。最近は彼女自ら「表現者」という言葉を口にしますが、私はその表現者である高橋愛に魅せられて、これまでずっとファンとして共に過ごしてきました。その高橋愛が歌い踊り表現することにおいて、日本では代表的な存在の一つである東宝ミュージカルの、しかも帝劇開場100周年記念公演に出演するということは本当に感無量です。一人のファンとして、また私にさらなる幸福を与えてくれた高橋愛という人にまず感謝したいと思います。本当にありがとう。

さて、この『ダンス オブ ヴァンパイア』ですが、今回で日本では再々演となる作品です。原作はロマン・ポランスキーの『吸血鬼』。ロマン・ポランスキー監督といえばナスターシャ・キンスキー主演の『テス』が思い出されます。脚本は『エリザベート』や『モーツァルト!』のミヒャエル・クンツェ。音楽はジム・スタインマン。彼は私の世代ではお馴染みの映画『ストリートオブファイヤー』の劇中曲「Tonight Is What It Means to Be Young/邦題:今夜は青春」の作曲者でもあります。(ちなみに私はその映画で「ヒーローに弾は当たらない」という事を学びましたw)今回のミュージカルの中でもその曲のアレンジが聴けます。演出は山田和也。

作品全体の感想としましては、ウィーンミュージカルだけあって歌が非常に多いです。『エリザベート』もそうでしたが、欧州ということでオペラ・オペレッタの影響があるのでしょうか・・・ ほとんどが歌と共に進行していき、しかもダンス オブ ヴァンパイアの名のとおりにダンスシーンもふんだんにあります。反対にストーリーとしては単純明快でプログラムのあらすじもあっさり、特に読まなくても大丈夫です。非常に快活で明るく楽しい作品になっていて年末に観るには合っているかと思います。特に今年は日本では大規模な災害が多発し暗いムードに包まれた一年であったかと思いますが、そんな中でも明るい希望を持って進んでいこうというメッセージも込められていると思います。劇場フロアには東日本大震災義援金募金箱も設置されています。少ないながらも私も募金してきました。


ではキャストごとの感想を。高橋愛については最後に書きます。

山口さんはもうどんな実力の持ち主かは『エリザベート』も『モーツァルト!』も観て知っているので期待通りの姿でした。圧倒的な声量と歌唱、特に今回はヴァンパイア役ということでその妖しさや冷たさが伝わってくる存在感はさすがだと思いました。また今回の作品は主演(ですよね?)ということで、そのソロパートでも凄い迫力で聴かせてくれます。うーん圧巻。ただあのオールバックにもみ上げのヘアスタイルはあまり好きじゃないなあ・・・w なんかジャンボ尾崎みたいだしw あれは演出で変更すればいいのにと思いました。敢えて狙っているのかな?w

  • アブロンシウス教授/石川 禅

『ロミオ&ジュリエット』では豊かな歌唱を聴かせてくれましたが、今回は非常にコミカルな教授役。歌も非常に早口なナンバーがあるのですが、そこもきっちりこなされていて思わず「天国の談志師匠も『やるじゃねえか』と褒めるんじゃないか」と思いましたw 助手アルフレートとのコンビは往年のドリフコントを思わせ大いに笑わせていただきましたw

教授の助手でヘタレですw 今回この役はサラ役と同じくWキャストで初日は山崎くんでした(もう一人は浦井健治くん)。山崎くんといえば『ロミオ&ジュリエット』でも良い声してて上手いなあと思ったのですが、今回もやはり上手かったです。特にサラとのデュエットシーンはこれからも私のお目当てシーンになると思います。ヘタレな助手アルフレートのコミカルで憎めない感じが山崎くんにぴったりだと思いますw 

サラのお父さん役です。見た目は往年のレスラー、ザ・グレートカブキを思い起こさせますw その大柄な体格を活かしたコミカルな演技で、こちらもドリフコント(特に後半まいりましょう!からのやつw)を思い出しました。あ、『彼岸島』の仲間になった吸血鬼もこんな感じだったなw

サラのお母さん役です。こちらもシャガールとのコンビがおかしくてよいです。高橋愛の次の出演作である『ラ・パティスリー』にも出演されますね。

  • マグダ/Jennifer

お色気担当。シャガールの浮気相手?。豊満な躰で胸元がまぶしいですw ハワイ出身の方だとか。

  • クコール/駒田 一

伯爵城の召使い?の、せむし男。なんかこういうキャラクターが出てくると欧州という感じがします。「妖怪人間ベム」も舞台はドイツとかですよねアレw とにかく劇中はキモいですw でも舞台挨拶では一転して凄く丁寧でそのギャップがまた可笑しかったw

  • ヘルベルト/馬場 徹

伯爵の息子で森の妖精wもといオ○マちゃんですw つーか、この人とサラを間違えたらダメだろアルフレートw おみ足が美しゅうございました。テニスラケットワラタw ミュージカル『テニスの王子様』に出てたからなんだねw テニミュといえば某動画サイトのせいで私の中ではギャグになってますw 申し訳ない。ルンダ!ルンダ!

その他、ダンサー、アンサンブルの方々も素晴らしかったです。特にフィナーレは劇場全体で盛り上がってヒートアップできるステージとなっています。

それでは高橋愛について。

サラ役はWキャストでもう一人は知念里奈さんになっています。知念さんは前回の公演でもサラ役を務めている方ですが、それを差し置いて初日キャストに選ばれた事は本当に栄誉あることだと思います。千穐楽は知念さんです。

さて高橋愛さんの初舞台についてですが、一幕最初はダメでしたねw 緊張しているのか初演のプレッシャーなのか声も出ていないし、歌の終わりでも上ずる感じが続いて「あちゃー、これはまた叩かれそう」と正直思いました。サラは脇役なのでずっと出ずっぱりというわけではないですが、物語的に主要な役でもあるのでなんとか舞台に慣れて持ち直して欲しいと思いながら観ていました。

その持ち直しのきざしというか、ある程度復帰できたのが一幕途中のアルフレートとのデュエットシーン。「外は自由 Draußen ist Freiheit」という曲です。これが良かった。伯爵ソロとならんで今回のミュージカルでの私のお気に入りナンバーになると思います。ここでは歌詞の内容が現在の高橋愛の姿とダブるところもあって正直泣きましたねーw 泣くようなシーンじゃないんですが。ここでの歌唱はある程度、声も出るようになってようやくエンジンがかかってきたかなって感じで良かったです。

次が二幕最初。「愛のデュエット Liebesduett」という曲です。この曲は『ダンス オブ ヴァンパイア』の中でも見せ場の一つとなっており、伯爵とサラのデュエットで二幕が開けるようになっています。あの山口さんと高橋愛とのデュエットです。まあそれだけでも感無量なところは正直あるんですが内容はというと、高音部がダメでしたねー。あの音域は今の段階ではまだ満足に出せないのか叫ぶような歌になってて残念でした。それ以外のところは現時点での彼女の実力と初日ということを鑑みれば、そこそこの出来ではなかったでしょうか。既存のファンは不満かもしれませんが。

あとはそれほど破綻することもなく無難にこなせていたかと思います。特にラストシーンの変貌は初めて観る人にも楽しんでいただけたのではないでしょうかw 一部の感想で「男前」みたいな発言も目にしましたw

と、いうわけで今後の課題としては、ハイトーン、高音部をもっと綺麗に大きく出せることと、声量、特にミュージカルではタメの効く歌唱でなければならないので楽器でいうところのサスティーン、声楽ではロングトーンというのかな、音を長く保てるようにならないといけないと思います。良い声で歌っても、すぐ声が途切れるとガッカリしますしねw そのためには肺活量を鍛えないと。娘。ではパートが多かったとはいえ、ぶつ切り歌唱であり、一人で延々と朗々と歌う機会は少なかったので、その辺りは今後のトレーニングで克服してほしいと思います。鍛えれば伸びる部分でもあるし。

逆に今回好評だったのが声質。幕間でトイレに並んでいる時も既存ファンと思われる方々の話で「声が好き」「声質が良い」という評判をよく耳にしました。これは私も彼女の声に魅せられた一人なので嬉しくもあり、またその辺を正当に評価してくださっていることも嬉しく思いました。だから素質は十分にあると思います。そして今後、この舞台上での進化も見られるかと思います。そこを今後期待しています。

歌唱以外の点については、さすが元アイドルだけあって非常に可愛らしい容姿で役どころにも合っていたかと思います。かなり小さいですけどねw 話題となっていたお風呂のシーンは私は一階席だったので中身まではあまり良く見えませんでしたが、脱ぐ瞬間は少々ドキッとしましたけど、良かったんじゃないでしょうかw お色気を感じさせるにはまだまだの存在ですが、今後こういう演出にチャレンジする機会も増えると思います。ラストのドレスの寄せて上げての谷間も知ってる人間からすると笑いそうになりましたw

ということで、総合的には少々甘めかもしれませんが及第点だったのではないでしょうか。今後のさらなる成長に期待します。



と、舞台ファンとしての更新はここまでっと。 ヲタにちぇーんじ!



愛たん、よくやった! 本当に嬉しい! 誰が何と言おうが批判されようが俺は昨日の君は素晴らしかったと思う! よくここまで来た! そしてよく俺を連れてきてくれました! 本当にありがとう! これからもどんどん舞台上で自分自身をぶつければいい! 失敗しても構わない! 失敗しない人間などいない! それを批判されても次に素晴らしい姿を見せて見返してやればいい! 君の前には一筋の道がずっと続いている! これまでと同じでそれを信じてこれからも進んでいけばいい! 頂点はないのだから! 本当に本当におめでとう!そしてありがとう!貴女は素晴らしい存在です。


高橋愛 第二章がスタートしました。これからもこれまでと同じく彼女に寄り添っていきます。