至上のブログ ~瑠々に魅せられて~

主にJuice=Juiceの段原瑠々さんに関連する内容です。2014/1/5までは昔の「愛に観せられて」の内容をインポートしています。

東宝ミュージカル『シェルブールの雨傘』 / シアターBRAVA!

久しぶりに東宝ミュージカルを観劇しました。帝国劇場でやった『モーツァルト!』 以来となります。元宝塚歌劇雪組トップ娘役の白羽ゆりさんが退団後、初のミュージカル出演ということで、昨年からチケットを取っていたわけですが、今日が千穐楽でした。(実は観劇するまで知らなかった(^^;)

さて、この『シェルブールの雨傘』ですが元はフランス映画です。私も20代の頃、レンタルビデオで借りて観た記憶があります。当時、私は「ぴあ」が出していた映画カタログみたいなのを買っていて、そこで評価の高い★4つの作品とかをレンタルしては観まくるというようなことをやっていました。その時にこの作品も含め「名作」といわれている映画はだいたい観たのですが、中でも特にこの作品に出演している“カトリーヌ・ドヌーヴ”という女優さんが好きで、彼女の出演している作品をよく観ていました。…ただ当時はフランス映画はなかなかビデオ作品にならなくて、NHKでたまに特集で放送されるのをチェックするなど結構苦労して観た記憶があります。『昼顔』とか…

そんな思い出もあるこの『シェルブールの雨傘』ですが、特徴的なのは台詞に全部メロディが付けられているという点です。通常、ミュージカルは歌が中心となりますが、それでも普通の台詞を話す部分もあります。しかしこの『シェルブールの雨傘』は、例えば「おはよう!」とか「今何時?」とか簡単な台詞にすら全てにメロディが付けられていて歌われるという、当時としては非常に画期的でお洒落な作品として評価されていました。

今回の舞台もその映画の演出を踏襲していて、全ての台詞が歌われる仕様となっています。そして音楽はフランスの代表的な巨匠・ミシェル・ルグラン氏です。劇場で冒頭にあのメロディが流れただけで思い出しますねぇ… 本当に美しい旋律で映画音楽の中でも屈指のものだと思います。そんな私にとっても思い出深い作品ですが、今回の舞台はその魅力を十分に表現した素晴らしいものだったと思います。

シェルブールの雨傘 デジタルリマスター版(2枚組) [DVD]

シェルブールの雨傘 デジタルリマスター版(2枚組) [DVD]


あらすじは、フランスのシェルブールに住む雨傘店の少女ジュヌヴィエーヴと自動車工の青年ギイとの悲しい恋物語。愛し合っていた二人だが、ある日ギイのもとにアルジェリア戦争への召集令状が届いて離ればなれになってしまうというもの。…ストーリーとしてはそれほど深くはないですが、とにかくジュヌヴィエーヴの可憐さと美しさ、そして二人の愛の悲しさ美しさが際だっていて胸に沁みます。

それではキャストごとの感想を

となみちゃんがジュヌヴィエーヴを演じると聞いてすぐにチケットを取りましたよ。舞台であの白いコートを着て金髪での立ち姿を観たときは、ドヌーヴを思い出しました。やっぱり映えるなあ… 宝塚歌劇に居た頃と全然変わらない華やかさを感じました。変わったことといえば宝塚時代では着ることができなかった大胆なコスチュームを着ていたことでしょうか…(^^; 胸元の谷間にちょっとどっきりw あと今回、演出・振付が謝珠栄先生なんですが、宝塚もびっくりのリフトの連続でした(^^; いやあ凄い。謝先生といえば月組のMAHOROBAも良かったしねえ… 話を戻して、となみちゃんのジュヌヴィエーヴは美しさと可憐さが共存していて凄く良かったです。

私は井上さんの舞台を観るのはこれが初めてです。以前に観劇した『モーツァルト!』にも出演されていたのですが、私が観た回は役替わりで中川晃教さんだったので、今日が初となりました。さすがに実績のある方で、歌唱も素晴らしく良かったです。特にやっぱりギイ青年の若さといいますか、青春そのものを感じさせる存在感が良かったです。…となみちゃんとのカップルシーンはちょっと妬けるぐらいでしたw

  • カサール / 岸田敏志

なんとこちらは岸田智史改め岸田敏志さん。いやあ私の中ではいまだに「きみの朝」の新八先生なんですが、いつのまにかこんなナイスミドルになっておられたとはw なかなか渋い魅力で良かったです。

いやこちらの方も素晴らしいですね。以前に観劇した『モーツァルト!』の『星から降る金』の歌唱も素晴らしかったけど、今回の舞台での歌唱も素晴らしかったです。ご本人は宝塚音楽学校以来のハイトーンで歌うことで、ようやく女役に成れたように思いますとおっしゃっていましたが、いやあ十分ですよ。…ラストのおじぎは男役っぽかったけどw

  • エリーズ / 出雲綾

タキさんもお久しぶりです(^^) 今回はそれほど歌唱を聴く場面は多くなかったと思いますが、さすがに実力者できっちり脇の役を演じられていました。

  • マドレーヌ / ANZA

トウコさんが出演していた『AIDA』でアムネリスをやっていた方ですね。こちらも可憐さが出ていて良かったです。


いや〜総じてレベルの高さを感じました。まあ東宝ミュージカルは、実力者が集まるから当たり前といえば当たり前なんですが、非常に価値ある舞台だったと思います。
今日観て思ったのは、この『シェルブールの雨傘』は宝塚歌劇でもやってくれないかな〜ってこと(^^; 音楽は美しいし、題材的にも合ってるし、それほど深い内容じゃないから本公演の1時間半でも十分OKだと思うんですよね〜… 宙組でやってくれないかな〜w ちょっと個人的願望でしたw


…やばい、泣ける(T^T)


『シャッフルデート』の感想は明日以降(^^;