花組公演 ミュージカル『BUND/NEON 上海』−深緋(こきあけ)の嘆きの河(コキュートス)− / 宝塚バウホール
さて本日は花組のバウホール公演を観てきました。 …が、はっきり言って前に観たDC公演と比べると物足りない内容でした。その一番の大きな理由は『脚本に魅力がない』ことです。脚本は、この公演がデビュー作品となる生田大和(いくたひろかず)先生ですが、これではちょっとダメ出ししないといけないなあ、と思いました。
内容としては香港ノワールならぬ上海ノワールといった風情で、1930年代にフランス租界として栄えた上海を舞台に、青年が過去の頚木(くびき)から解き放たれて再生していく姿を描くということですが… その姿が魅力的に描かれていないんだなあ… その主題(テーマ)も今、プログラムを見て書きましたが観劇中には全然伝わってきませんでした。舞台設定としてはいいんだけど、その中でただ「宝塚歌劇風に」つらつらと芝居をやっているだけという感じです。
基本的に舞台というのは2時間とか決められた時間の中で、伝えたい主題を観客に鮮烈に印象づけなければならないものだと思っています。目の前で演者が生で演技しているわけだから、映画や小説といった表現方法と比べてもより「体温」…とでもいうのかな? …そういったものを感じさせなければならない部分があるんじゃないかと… それが欠けていたことが一番残念です。
メリハリがないとか、キャラクターに魅力が感じられないとか、いろいろ批判的な言葉が思い浮かびますが、全体としては舞台で「演者を輝かせること」をもっと心がけて欲しいなと思いました。もったいないって気持ちがあります。せっかくバウホール公演で幕間を挟んで二幕フルに使えるわけだから…
私は結構意識してあまり批判的なことは書かないようにしているんですが、今回はちょっと書かざるをえない内容かなと思います。明日もう一度観に行くので、それでまた印象は変わるかもしれませんが…
そんな中でも演者の方は、頑張って与えられた役を演じていました。特に今回は、だいもんくんがMVPですね。一昔前のジョン・ローンのような格好良さでした。キャストごとの感想は、また明日観てから書きたいと思います。
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情報処理技術者試験より気合い入りそうだw