星組公演 宝塚ミュージカル・プレイ『コインブラ物語』 / シアター・ドラマシティ
星組公演を観に行ってきました。と、いっても今回の舞台の主役は専科の轟悠さんだけどｗ ところで、今回の作品ですが原作がなんと小林公平先生でございます。
wikipedia:小林公平
もう80歳を超えてらっしゃるんですが、まだ原作とか書くなんて凄いですね。監修・演出は酒井澄夫先生(『シンデレラ the ミュージカル』も担当されていましたね）。
では中身について。コインブラというのはポルトガルの都市で、内容もポルトガルの古い悲劇である『ペドロ王とイネス』が元となっています。元のお話はかなり陰惨な部分もあるみたいですが、そこはさすがに宝塚歌劇。今回の舞台はペドロとイネスの恋物語が中心となっています。…と、いうより全体を観ながら思ったのですが、さすがというかなんというか宝塚歌劇の大御所の小林先生が書いたものだけに、全編にわたってベタベタな「少女マンガ」のようなお話が展開されていきます（＾＾； 観劇中も「うわーまたきたーｗ」と、お約束の展開に少々悶え苦しんでおりましたｗ いやあ宝塚歌劇ならではという感じでした。
あらすじは、ポルトガル王の息子であるペドロ殿下が王即位20周年の宴でイネスという美しい娘を見初めるのですが、王様は息子の妃に隣国のコンスタンサ王女を選んでしまい（要は政略結婚）、それが元で愛する二人が引き裂かれるという本当に典型的な悲恋物であります。
話は分かりやすくていいんですが、反対に物語的には余り深さは感じられなくて物足りないところもあるという感じでしょうか。ではキャストごとの感想を。
- ペドロ/轟悠
理事様はいつもとお変わりありませんでしたｗ いやーあいかわらずあの低音のヴォーカルはいいですな。セリフの仰々しいとこも今回の役どころだと大丈夫かなｗ まああの存在感は凄いよね、やっぱり。
次期月組主演娘役就任予定のまりもちゃんです。なかなか良かったんじゃないですか。歌もそこそこに上手いし、気品も感じさせられるし、月組での活躍も楽しみです。…でもどっちかというとイネスよりミランダの時の方が活き活きしてたようにも思いますがｗ 最初、プログラムで見たときは、この二人が生き別れの姉妹かなんかとか複雑な話の展開を予想していましたが、実は何の関係も無くてあっさり殺されましたｗ
- ビメンタ/涼紫央
すずみんが二番手役。役としては王女に一途な近衛隊長だから無難ですな。長髪も似合ってました。いまいち活躍の場が少なかったような…ｗ
- コンスタンサ/優香りこ
これって抜擢なんですかね。結構出ずっぱりで重要な役なんですが、研5のこちらの方が演じられてました。まあ可もなく不可もなくという印象。…しかし今回の話では結局この二人（ビメンタとコンスタンサ）が一番得した形でしたねｗ 最後はインドに亡命？してお幸せにって、どないやねん（＾＾；
- コスタ/夢乃聖夏
ともみんもあまり活躍してなかったような…ｗ 最初出てきて、あとは二幕までずっと出てこなくて、なんかフラグ立てるだけ立てて回収しなかったような…ｗ 「俺、この航海が終わったらお前と結婚する！」←これって完全な死亡フラグだと思うんですけど…ｗ 結局何もなくて「後悔（航海）先に立たずってやつですかｗ」というダジャレだけが印象に残ってますｗ
- アントニオ/紅ゆずる
こっちはもっとひどかったｗ ベニーさん好きなのになかなか出てこなくて、やっと出てきたと思ったら理事様の逆恨みであっさり斬られて死亡ｗ 義賊なのに…（＾＾； すんげーとばっちり。妹のミランダも殺されて、この人達が一番の被害者でしたｗ ああでも盗賊団の頭目格好良かったよ（＾＾）
- ロドリゲス/真風涼帆
王の側近で結構いろんな影の仕事を担当している奴。物語が進むにつれて、「おや？ひょっとしてコイツが黒幕か？ 暗黒組織の存在が…？？」とか考えていましたが、結局は単なる王の側近で命令されてやってただけで、最後は責任とりますって自殺（＾＾； かわいそうやん、がんばってたのにｗ 演じた真風くんは中々の男前で存在感もあるしこれからが楽しみな存在です。だんだんと重要な役を任されるようにもなってきましたね。…そしてあいかわらずミズさんに似てるｗ
結局のところ一番の悪は王様のアルフォンゾ/にしき愛だったということで…（＾＾； まあここまで読むとなんか破綻した物語のようですが、普通に楽しめました。
そうそう！ あと愛たんと同じダンススクール通ってて同郷の輝咲玲央さんも出てましたよ。ロドリゲスの手下役だけどｗ
これで今月はもう観劇予定がないので淋しい限りです。「ラストプレイ」もう一回ぐらい観に行きたいけどなあ…
