至上のブログ ~瑠々に魅せられて~

主にJuice=Juiceの段原瑠々さんに関連する内容です。2014/1/5までは昔の「愛に観せられて」の内容をインポートしています。

花組公演 幻想歌舞劇『太王四神記』−チュシンの星のもとに−/ 宝塚大劇場

元旦から宝塚大劇場花組公演を観に行ってきました! …しかし今回のこの初日は友の会抽選で外れてしまって、チケットは当日券を狙うしかない… ところが今回は有名な韓国ドラマの太王四神記の舞台化ということで話題性もあってか、当日券は当日売り限定の2F B席17列 42枚しか残っていない… と、いうわけで始発電車に乗って行ってきましたw 大劇場前で初日の出を迎えて待つこと3時間… 途中、冷たい風とぱらつく雨に震えながらなんとか当日券をゲットしました(^^;

その後は Nature Spa Takarazuka で冷えた体を温めた後、新春鏡割りイベントへ…

花組】元日から絢爛豪華 95周年幕開けの「太王四神記

宝塚歌劇創立95周年の幕開け−−。元日の宝塚大劇場は恒例の鏡開きから始まった。今年は星組の柚希礼音、立樹遥、涼紫央の3人が登場。早朝から集まった約2000人のファンが見守る中、「100周年への第1歩の年と位置づけて、より精進してまいります」と柚希があいさつ。「ヨイショー」のかけ声とともに大きな樽酒が開かれた。


http://www.sanspo.com/geino/news/090101/gne0901011959000-n1.htm

こちらの記事にもありますように柚希礼音、立樹遥、涼紫央のお三方による鏡開きが行われたのですが、写真を撮るのに必死で何を話されたのかほとんど覚えていませんw すみません(^^;

その後は昼食。いつもの劇場内のフルールに行ったのですが、なんか微妙に改装されてました。いつものレジ横の柱周りの席が無くなっててショボン。返却台がきちんと出来てて、食べ終わった後はそこへ持っていくようになりました。

そしてその後は劇場横に新しくできた「Quatre rëves amie」へ… ほとんどオリジナルCD作成&販売店となってました。

選べる楽曲は、これまでインターネット等で配信済みの中から選べるみたい。結構古い曲もありました。…が、「ひとかけらの勇気」が無い! なんでやねん(^^; スカーレットピンパーネル関連の曲は幾つか入ってるのに… 結局、おすすめの「真飛聖オリジナルアルバム2」を買ってきました。

レーベルの文字も好きな内容で打ち込めるし、曲の組み合わせも選べるのでやっぱりお土産にはいいのではないでしょうか。…私のように好きな曲はiTMSで既に買ってしまってる人間にとってはあまり有り難みがありませんがw


ではいよいよ公演内容について…

いや壮大なドラマでした。物語は神話の時代から始まり、チュシンの王となるタムドクと時を同じくして生まれたヨン・ホゲの相克を中心に描かれた歴史絵巻となっています。
韓国の歴史というとなかなか馴染み薄いものですが、敢えて何の前提知識も入れずに観に行きました。物語の中では先の二人の関係の他に、タイトルにもある「四神」が重要な要素となっており、それは「朱雀・白虎・玄武・青龍」の4つの神器を手にした者が王となれるという条件に表れています。
本来は韓国ドラマでも24話からなるスケールの大きな物語で、出てくるキャラクターの関係も複雑に絡み合うものです。それを約2時間ほどの舞台にまとめるのは至難の業かと思うのですが、そこはさすが小池先生の手腕できっちりと押さえるところは押さえてまとまっていたと思います。
原作を知らない私にとって、「ここのシーンはおそらく本編ではもっと詳細に描かれているんだろうな」と思わせるところが幾つかありましたが、そこは大胆に省略して特に、タムドクとヨン・ホゲとの関係、さらにキハとの関係をしっかり描くことによって宝塚歌劇らしい愛と優しさに包まれた作品に仕上がっていたと思います。
また小池先生らしく歌唱の部分も多く、主要な役の方々の歌唱はなかなか聴き応えありました。フィナーレもエリザベートやスカーレットピンパーネル同様のものがあり、華やかに最後を締めくくってくれます。作品的には2009年の最初とともに宝塚歌劇95周年を飾るに相応しいものであると思います。

では、それぞれのキャストの感想を


真飛聖/タムドク

最初は優しい心の持ち主であるがゆえに王たる資質を封印していますが、それが解放されて王としての自覚を持つようになってからは降りかかる様々な苦悩に立ち向かうこととなります。王たるものが持つ慈愛に満ちた側面と孤独に苛まれる側面を美しく温かく演じる姿が印象的でした。「頂点に立つ者は孤独」…しかしこの宝塚歌劇のタムドクは最後まで「愛に生きる」ところが最大の魅力となっているのではないでしょうか。それを華麗に演じる姿の美しさが、やはり真飛聖のタムドクの魅力だと思います。

大空祐飛/ヨン・ホゲ

従兄弟同士で幼い頃から共に育ったタムドクと王の座を争い、そして敗れる悲劇の存在。王という存在への野望とキハへの愛から暗黒の世界へ歪み堕ちてゆく姿を堅実に演じられています。…欲を言えばもう少しダークサイドへ堕ちていくところの「黒さ」を出して欲しいなと思いました。二幕のクライマックスは圧巻でした。

桜乃彩音/キハ/カジン

朱雀の神器の護り主という運命に翻弄されるキハ。しかしタムドクを愛するようになってからは、その愛する心だけは揺れることなく貫かれる… その一途な愛が魅力となっています。健気さという点では凄く良かったと思います。できればもっともっと感情の起伏を感じさせて欲しいかな?

壮一帆/プルキル

これは凄かった。何が凄いかというと、これまで壮さんといえば正しい者の役が多くて悪役といってもどちらかというと憎め無さを持つものがほとんどだったと思うのですが、ご本人も「ここまでの悪役を演じるのは初めて」とプログラムで話されていますが、その悪役の演技ぶりが凄かった。
もうこのプルキルという役はひと言で言えば「外道」なわけです。とことん許し難い悪の化身を、声色・目付きにいたるまで作り込んで演じる姿がある意味鬼気に迫っていました。これは必見です。個人的にはこの悪の魅力を縦横無尽に醸し出している姿に凄く惹かれます。

・愛音羽麗/スジニ/セオ

これは可愛かった。普段は男役のみわっちに可愛いという表現は筋違いなのかもしれませんが、女役をやるときもきっちりその魅力を表現できるところが、彼女の役者としての懐の深さだと思います。本当はもうちょっとキハとの関係を詳細に描いて欲しい部分もありますが、時間の関係でそれは難しいところ… でも原作を知らない私でもスジニというキャラクターの魅力は存分に感じられるものになっていると思いました。

あと印象に残ったキャストとしては、ヨン・ホゲの母親のセームを演じた花野じゅりあさん。これも意外と言ったら失礼なのかもしれないですが、その貫禄ある演技ぶりに驚きました。…普段は可愛らしい役どころのイメージがありましたから。

あと私のお気に入りの野々すみ花ちゃん。出番としては一幕は幼い頃のタムドクが、同じく幼い頃のヨン・ホゲを演じた白華れみちゃんと並んで初々しくて良かったです(*^^*)

二幕のタルビって役はなんかとってつけたように出てきますが、これは原作にも登場するんでしょうか? …ひょっとしてすみ花ちゃんのために小池先生が作ってくれた役とかw それはさすがにないかなw でもこの役のおかげで二幕にも出番がきちんとあって良かったですw まーくんとなかなかいいカップルぶりですしねw

フィナーレはこれまたエリザベートやスカーレットピンパーネルとほとんど同じ構成だったように思うのですが、四神をモチーフにした演出になってます。エトワールは天宮菜生さんだそうです。


と、いうわけで初の試みであった韓国ドラマ『太王四神記』の宝塚歌劇の舞台化は素晴らしいものになっております。是非多くの方に観劇してもらいたいと思います。…そんなわけで明日もまた観に行きますw