感受性が豊かで、想像力たくましい舞台人に

昨日も紹介した『せりふの時代』という雑誌に高橋愛と箙かおるさんの対談記事が掲載されています。内容は5ページにわたって二人の共通点である「舞台人」としての話が中心となっています。値段は\1,000-と少し高めですが、高橋愛ファンにとっては買って損はない内容ではないでしょうか。

では印象的なところを幾つか引用していきます。

箙　愛ちゃんも、絶対に座らずに頑張っていましたよね。『リボン〜』に出演したときは、みんなのことをアイドルだとは思わず、ミュージカル女優の方たちとやらせていただくという気持ちで稽古に入ったんですよ。一緒に舞台をつくっていく仲間としてね。

せりふの時代　夏号vol.48　143pより引用

これはリボンの騎士の時に、宝塚歌劇の男役はズボンが皺になるから、出番待ちや舞台裏では絶対に座らないということを箙さんから教えてもらった愛たんが、自身もそうしていたというエピソード。

これに限らず、舞台人は舞台の上だけでなく様々なところでいろんな心がけを行っているわけですが、そういうプロ精神を学んだということは非常に貴重だと思います。また箙さんも娘。を同等の舞台人と認めて接していてくれていたということが分かる内容でもあります。

高橋　とにかく必死で…。でも、本番中も一つ一つの動きやせりふに対して「こうしたほうがいいかな」「ああしたほうがいいかな」と考えながら演じていました。そのせいか、初日と千穐楽では全然印象が違ったと言ってくださる方が多くて、演じながら成長していたのかなと思います。

せりふの時代　夏号vol.48　144pより引用

これもリボンのときのエピソード。私は、この成長を実際に目の当たりにしました。以前にも書きましたが、そういった成長を感じ取れるところが舞台観劇の醍醐味でもあると思います。箙さんも舞台人は本番を重ねることで成長するものだとお応えになっています。

高橋　はい。台本を読む前にその資料映像を観せていただいたんですけれど、「宝塚のほうが良かったね」とは言われたくない気持ちになって…。

箙　おっ！

せりふの時代　夏号vol.48　144pより引用

今回の舞台はリボンの時と違って、以前に宝塚歌劇団の手によって演じられたものの再演であり、その映像を観ての発言。…いいねえｗ　　こういう心意気が無ければいけないと思うわけですよ。舞台に上がったらヅカだろうが娘。だろうが対等だからね。さらに、どんな舞台を観に行っても「自分だったらこう演じたいな」と考えるようにしてるとか…　もうやっぱりこの子は芯から舞台人なのだと思います。

たぶんねえ…　私もファンであり宝塚版『シンデレラ the ミュージカル』にも出演された現・花組トップスター真飛聖さんも観に来るんじゃないかと思うんですけどね（＾＾；　（花組の東京公演が8/17で終わりだし）　もし観に来られたら、その目の前で堂々と演じて欲しいねｗ

箙　モーニング娘。はグループだけれど、一人一人がみんな個性豊かで、タレント性があるなと思うんです。舞台人には、感受性豊かで、想像力がたくましいことが絶対に必要だと思うんですけど、そういう才能をみんなに感じます。集団の力も大事だけれど、やっぱり一人一人が輝いていないとね。

せりふの時代　夏号vol.48　146-7pより引用

よく見てくださってるなと思うんですね。ここで言われていることがまさしく娘。の魅力なわけです。まあ最近はそれをフルに発揮する術を与えられていないという現状があると私は思います。今回のシンデレラがその魅力を再び輝かせる場になることを期待しています。
そして私が強調を入れた部分は、高橋愛には十分すぎるほど備わっている要素だと思います。あの瞬時に観客の気持ちを自身に映し取る姿や、演じるものを自分自身の表現として発揮する能力は天性のものだと思います。

そして箙さんからも嬉しい言葉が聞けました。

箙　ファンの方はご存じだと思うけど、愛ちゃんは歌もダンスも本当に上手でね。モーニング娘。さん自体、思っていた以上にレベルが高かったんだけど、愛ちゃんは舞台女優としてやっていける力を持っていると思いますよ。

せりふの時代　夏号vol.48　147pより引用

さらに今回の舞台でもいろんな人からたくさん学んで立派な女優さんになってほしいとエールを送ってくださっている。…本当にありがたいことです。こういう人とのつながりが、また人の成長を促し次へとつながっていくのだと思います。

この夏、高橋愛のさらなる女優としての成長を見届けたいと思います。

…いや〜本当に貴重な記事だった。俄然高まってきた！　追加公演も案の定あるみたいだしね！