花組『メランコリック・ジゴロ』−あぶない相続人−/『ラブ・シンフォニーII』 / 中日劇場
久しぶりの中日劇場。前回は、水さんのトップお披露目公演でした。宝塚歌劇のトップお披露目公演は中日劇場でよく行われることになってるのかな？
朝、起きたら雪が降っていて大丈夫かと思いましたが、少し遅れただけで無事到着しました。中日劇場はビルの9Fという変な所にあるから、エレベーターが混んで行きも帰りも大変なんだよね〜 …実は階段の方が早いという場合もある（上りは大変だがｗ）
では、感想を。
今回のお芝居の方は、過去に同じ花組で上演されたものを15年ぶりに再演したものとなっています。…と、いっても私は前回は当然観てないので、初演と変わらないですね。作・演出は正塚晴彦先生。話の組み立て方とか結構定評のある方ですよね。今回の話も、ジゴロとして悠々と暮らしていた主人公が、突然いろんな騒動に巻き込まれるというサスペンス的な要素がポイントとなっています。…まあ話全体としてはコメディなんですが…
シナリオの印象としては、ちょっとメリハリが無かったかなあという気がしています。結構、役者の独りセリフが長いところが多くて、サスペンスに必要なテンポがあまり感じられませんでした。話の設定自体は良かったので惜しい感じです。演出もサスペンスとしてはミエミエのネタふりとかもあって、いま一つ緊張感が足りませんでした。どちらかというとコメディ要素の方の魅力が高かったと思います。
というわけでシナリオ的には、ちょっともの足りなかったのですが、花組は私にとって魅力的な方が多いので観ていて退屈しませんでした。では演者ごとの感想を。
- 真飛聖/ダニエル
私はこの方が大好きなんです（＾＾） 今回もトップお披露目ということで、わざわざ名古屋まで観に行ったというわけですが、何が好きかというと、もう本当に「純粋にかっこいい」ところです。
宝塚歌劇の男役さんは多くの魅力的な方がいて、それぞれ持ち味があるわけですが、真飛聖さんの場合、ただスーツ着て立ってるだけでも格好いいわけです。もともと素顔も美しい方ですが、その人が舞台で男役として登場すると、こんなに格好良くなるのかと驚くぐらいの姿で現れるわけです。その辺りからしてちょっと特別な存在です（個人的に）
今回も、「ジゴロ」という設定的には当たり役っぽい役柄を、自身の格好良さの魅力を活かしてスマートに演じられていました。これからもトップスターとして、どんどん格好いい役を演じていって欲しいと思います。あともう一つ好きなところとして「声」の魅力があります。これは歌声にしろセリフの声にしろ、これまた格好いい声質を持たれていて、個人的には水さんと並んで好きな声です。今日の歌唱も非常に良かったです。
か弱い妹の役。最初あまり出てこないのでちょっと心配しましたｗ 今回はちょっと弱々しくて、シナリオ的にもメリハリのない役柄だったので、彩音ちゃんの良さを出し切れてなかったかなあ… 全体としてちょっと単調な感じでした。歌唱も高音部分になるとちょっと弱いところが感じられました。でもこれからは真飛さんと二人で頑張っていって欲しいと思います。
- 壮一帆/スタン
今回の影のMVPｗ 壮さんも真飛さんと同じく純粋に格好いい系の人ですが、今回は格好いいだけじゃなくて調子のいい山師っぽい役柄を、かなりの熱演でした。真飛さんとのコンビの掛け合いもなかなかハマっていて、観ていて楽しかったです。月組から祐飛さんが来たら三人での掛け合いになるのかな？ それも楽しみです。
- 愛音羽麗/フォンダリ
こちらは熱演じゃなくて怪演って感じでしょうか？ｗ いや〜、前は女役だったかと思えば今回は怪しさ全開と幅が広いですねｗ 来月にはちゃんと豊太郎に戻っていて欲しいと思いますｗ
- 未涼亜希/バロット
こちらもなんか頭悪そうな思いこみの激しそうなワル兄ちゃんをコミカルに演じられていて良かったですｗ 一花ちゃんに尻に敷かれてるとこもカワイイｗ でも来月にはちゃんと相沢に戻っててねｗ
今回のもう一人のお目当てｗ 今回はスタンの恋人役で、天真爛漫な魅力いっぱいでした。…やっぱり上手いなあ… 普通に観ていて可愛いし、言うことないです。/「完璧、完璧、カンペキ〜♪」/ …ｷｬﾜｗ
- 華月由舞/アネット
いきなり最初から登場してくれて嬉しかったｗ 花組「かわい子ちゃんず」の中でも好きな人ｗ これからももっともっと由舞ちゃんには、いろんな役を与えるべき！ かわい子ちゃんは皆、活躍しないとｗ …でも月組から、れみちゃんが来たらまたかわい子ちゃんが増えてしまうな〜♪ 目移りして困ってしまうｗ
その他としては、今回はテーマ曲があまり印象に残らない曲で残念でした。あと11:00の公演を観たのですが、舞台の一番のクライマックスシーンで銃声のSEが鳴りませんでした（＾＾； あれ絶対に「ズキューン！」とか効果音が鳴るはずなのに、鳴らなかったもんだから、銃から火花だけ散って「…パスッ」って… あれは無いよなあ…ｗ ちょっと舞台効果さんは気をつけて欲しいと思いますｗ
ショーの方は春野寿美礼さん退団公演で披露された『ラブ・シンフォニー』を新調したものです。と、いっても構成はほとんど同じで、話題となったダーツのシーンもあったし、みわっちのソロもあったし、すみ花ちゃんのロケットガールもありました。このショーは前回のときも好きだったのですが、結局一回しか観られなかったのでまた観ることができてよかったです。
真飛・桜乃コンビは、観ていて綺麗でいい感じでした。これからもこの二人を中心に素晴らしい舞台を作っていって欲しいと思います。５月から始まる本公演も期待しています。
