花組公演「MIND TRAVELLER −記憶の旅人−」/ 梅田シアタードラマシティ

初めて宝塚大劇場以外の場所で行われる公演を観に行ってきました。
現在花組は全国ツアーの『うたかたの恋』と、この『MIND TRAVELLER』の二つに分かれて公演を行っています。
宝塚歌劇では宝塚大劇場や東京宝塚劇場で行われる本公演は、年間スケジュールが決まっていて、現在は「宙→月→花→星→雪」の順番で行われているようです。
なので本公演が無い時期は、組を２つに分割して全国ツアー公演や他の劇場で公演を行うという形になっているようです。
宝塚歌劇ではトップスターという絶対的な存在があり、本公演では必ずトップスターが主役を務めます。しかし本公演以外では組が分かれるのでトップスター以外の人が主役を務める場合もあるということです。
今回の『MIND TRAVELLER』も花組トップスターの春野寿美礼（はるのすみれ）さんは全国ツアーの方に行っているので、今回は真飛　聖（まとぶせい）さんが主役を務めています。

では公演の感想を…

いや〜〜〜〜！！面白かった！！！！

まずそういう感想を持ちました。観ている途中もずっと面白いという気持ちを持っていたのですが、観終わった直後の感想は特にそうでした。

これはどういう意味かというと、まずその芝居が面白いということです。
今回は、ある記憶喪失になった男が、自分の過去を担当の女医の協力を得ながら探していくという内容ですが、「ミュージカル・サスペンス」というタイトルにもあるように、サスペンスの香りがムンムンで観る者をどんどんそのドラマに引き込んでいきます。
「これからどうなるんだろう…」「こうなるんじゃないかな…」など観ている者も一緒になって主人公の行く末を案じたり、推理したりとドキドキワクワクの展開が続きます。
そして最後はお約束のハッピーエンドということで、そのシナリオの爽快感が凄く良かったです。…やはり芝居はシナリオが良いと面白いと思いました。
では、主要キャストの感想を。

• マックス・プラマー/真飛　聖

今回の主人公。記憶をなくした男。…またこれが格好いいんだなあ…ｗ　なんでこう宝塚歌劇の主役の人は皆格好いいんでしょうね。まあ主役だから当たり前といえばそうですが…　記憶をなくしながらもその誠実さを失わないマックスの姿を本当に格好良く演じられてました。やはりこの方は次期のトップスター候補なのかな〜？　そう思わせるぐらいのムードを感じました。

• パメラ・オースティン/華城　季帆

マックスを助ける女医。なんでしょう、本当に洋画に出てくるような感じ。当然ながら演技は上手いし、娘役特有のハイトーンでの歌唱も聴かせてくれる。マックスを助けながら、いつしか恋心を抱く誠実な女医の姿を好演しています。

• リチャード・モリス/未涼　亜希

自分の研究にしか興味がない医師。…いやこれはあのリチャードのマッドドクターぶりをその容姿ともども演じられていてよかった。いるんだよな〜、科学者には本当に自分の研究命の奴が…ｗ　その冷酷さというか、自己中心的な姿を全体的に感じさせてくれます。お見事！

• ルーク・ベネット/朝夏　まなと

ルーク最高！ｗ　いや、本当にｗ　これは実際観ないと分からないと思いますが、あのアメリカンなストリートダンサー野郎の演技がその容姿も含めてバッチリでした。…調べてみたらこちらの方はまだまだ若手で、おそらく本公演では重要な役を演じることは少ないのではと思います。
でもこういった公演で活躍する姿を観られるのが、また本公演以外の良さでもあるのかなと思いました。本公演を観に行くときも朝夏さんには注目したいと思います。

その他の方ではドレッドヘアーのDJピートも良かった。

ということで、初めての本公演以外の舞台も非常に楽しめました。小さい舞台には小さい舞台なりの魅力がある。これは宝塚歌劇だけではなくて、他の劇団の舞台もそうだと思います。

今回の内容を読んで、少しでも興味を持たれたら一度舞台観劇に行かれることをお勧めします。そこには多くの魅力と感動が詰まっている。コンサートもいいけれど、舞台もいいもんですよ本当に。

さて、今日はこれから宙組本公演を観に行ってきまーすｗ（２回目）