なっちフランツ見参！

今回から安倍なつみさんがフランツ役を演じます。私はベーシックパターンの石川フランツの回を先に観ていますので、どうしてもそのイメージとの対比という部分があります。
特に石川さんのフランツが素晴らしかったので、後から演じる人がどういった形でそのイメージに対抗してくれるか興味がありました。昼夜観た感想としましては、

貫禄のフランツ

という印象です。歌唱についてはさすが安倍なつみ。終始安心して観ていられる内容でした。特に、戦いを控えて自己を鼓舞するシーンの歌唱は石川さんよりも雄雄しく逞しいものでした。

初演ということでかなり緊張していたみたいで、一部のセリフを間違えたりする部分もありましたが、それはリアルタイムの芝居では許容範囲のものだと思います。

全体的には「安倍なつみ」というものを強く感じさせられました。石川フランツが、前にも書いたように両者が重なってみえるのに対して、安倍フランツは安倍なつみの存在を強く感じました。うまく言えませんが、フランツを安倍なつみ自身の中に取り込み解釈して表現しているように感じました。

牢に囚われの身になるシーンでは、石川フランツは死を覚悟する潔さとそれでも一途な愛に生きる曇りなき王子の心が胸を打ちます。安倍フランツではそこではより苦悩の部分に重きをおいた演技であったように思います。

これは両者の受け止め方の違いからくるものでしょうか･･･　私はこのシーンでは石川フランツの方が好きですね。

このように様々なシーンにおいて違いは当然ありますが、全体のクオリティは当然のことながら全く下がるということはありえませんので、感動も変わらなかったです。本日以降も緊張が解けてより素晴らしい表現を観せてくれると思います。

ハッピーバースデー　なっち！

8/10は安倍なつみさんの２５歳の誕生日ということもあって、平日にも関わらず会場はほとんど満席状態でした。･･･いやあやっぱりなっちは凄いですね。ご本人は初演ということで誕生日どころではなかったと思いますが･･･ｗ

声援もなっちフランツが一番大きかったです。さらに公演終了後のカーテンコールではバンドの生演奏による「Happy birthday to you」とケーキが･･･　これはいつものサプライズですが、感動して泣いてましたね＞なっち

その場でのコメントはもうなっちそのもので、それだけで会場全てを持っていってしまうところに、彼女のカリスマというか凄さを感じました。もう8/10公演は完全に「なっちデー」でした。いや素晴らしい誕生日公演でした。一緒に観たなっちファンの友達も相当感動しておりました。本当に昨日観劇できてよかったと思います。

最後に安倍なつみさん以外の部分について

高橋愛について･･･　前日の9日が休演日でフランツ役も交代となり心機一転という形。観た中では特に昼公演のラストのシーンでの演技がこれまで私が観た中では一番、真に迫るものが感じられて良かったと思いました。

石川梨華さんは牢番ピエールと淑女という役回りにバトンタッチ。淑女はその中のリーダー格になって新垣さんパートを引き継いでいました。美しさについてはいうまでもなく文句なし。

牢番ピエールについては、ちょっとフランツ役の気品が邪魔しちゃったかなあ･･･ｗ　自己の良心と職務の板ばさみになる苦悩の演技は三好さんの方が出来ていたと思います。でもここで美勇伝の３人が揃う姿は感慨深かかったです。

終演後

関西から来たなっちファンの友達と飲み。彼は今回まったくネタバレ無しで初めて観たのですが、「素晴らしかった」と。特に印象に残ったのは当然今回はなっちバースデーで盛り上がったところも素晴らしかったのですが、「もしこれが誕生日でなく、安倍なつみが参加してなくても感動したと思う」という感想の言葉。

今回のこの舞台内容であれば、当然そういう感想になるかとは思うのですが、やはり観る人観る人全てが一様に「素晴らしい」という感想を言ってくれるの聞くのは本当にうれしい限りです。

これこそ舞台の理想ではないでしょうか。観る人に感動を与え素晴らしい賛辞が送られるものを創ることが、舞台製作の使命であると思います。

それを実現しているこのリボンの騎士 ザ・ミュージカルは、やはり素晴らしい作品であると思います。まだまだ公演は続きます。出来るだけ多くの人にこの作品を観て貰いたいと思います。