至上のブログ ~瑠々に魅せられて~

主にJuice=Juiceの段原瑠々さんに関連する内容です。2014/1/5までは昔の「愛に観せられて」の内容をインポートしています。

 「フランツ」=「石川梨華」 …その勇気の力

石川梨華は美しい。ハロー!プロジェクトの中でも一二を争う美貌の持ち主であると思います。しかし歌唱についての評価は今日まで低いものとなっています。これは彼女の生まれながらの声質による部分もあると思うし、もうハンディキャップと言ってしまってもいいと思います。

私は「もし石川梨華藤本美貴の歌唱力があったなら…」と思うことがよくありました。

初めてこのミュージカルの配役が発表されたとき、正直なところ石川さんにはフランツ役は荷が重いんじゃないかと思いました。おそらく他の多くの方もそう思ったのではないかと思います。

彼女は女性としての美しさは素晴らしいけれど、それとは反対に最も男性的な凛々しさが要求されるフランツ王子役。しかも準主役ならば必然的に出番が多くなる。そしてミュージカルはセリフを歌で表現する舞台。

彼女にとっては不利と思われる条件が多いと感じました。

この配役を決めた演出家の木村信司氏は、その理由を「根性があるから」と言っていました。フランツ役以外にも「牢番ピエール」・「淑女」と多くの役をこなさなければならない最も過酷な役どころを演じられるのは石川梨華しかいないと…

さらに彼女は演出家本人からも大きなプレッシャーを与えられたのです。


しかして石川梨華はどうしたか… 見事、その使命に応えたのです。


私がこの舞台で観た石川梨華は、これまで見た石川梨華ではなかった… 一国の王子としてその誇りと信念とともに生き、そして死を覚悟するフランツ。しかしそこに一途な、あまりに一途な愛が彼を苦悩させる…


だが、彼はその愛とともに生きる決意をする… その姿を歌い上げる石川梨華をみたとき… 心の底からシビれた…

それは確かに、これまでに私が知っている石川梨華の歌唱とは全く違うものでした。声量もこれまでとは比べものにならなかった。しかし、では飛躍的な技量の上昇があったのかといえばそうではありません。やはり他のメンバー、藤本美貴などと比べたら一歩退かざるをえないのは変わりません。

しかし彼女の演じるフランツは、私の心に深く響いた。 何故か…?


それは、彼女がフランツと同じく誇りと信念によって生きている、からだ。


彼女は自分の歌唱力が他者より劣っていることを自覚しています。しかし彼女はそこから逃げない。一切逃げない。ごまかさない。へこたれない。あきらめない。ただただ自分の信念に基づいて挑戦していく。立ち向かっていく。

演出家の木村氏もそれを見抜いたから、彼女をフランツ役に抜擢したのだろう。

私は、雄々しく歌うフランツの姿の中に石川梨華そのものをみた。私はこれまで石川梨華の最大の魅力はその美貌とパーソナリティだと思っていました。しかしそれは違うと確信しました。もちろんそれらは類い希なる彼女の魅力の一つですが、彼女の魅力は、

石川梨華最大の魅力はその勇気である』


これまで私は、このミュージカルが私たちに教えてくれるものとして『命の尊さ』、『愛の尊さ』、『涙の素晴らしさ』などを書いてきましたが、ここに『勇気の力』新たに加えたい。

石川梨華はフランツを演じることを通じて、人間の勇気を教えてくれる。…勇気とは

『逆境にへこたれず、正しい信念に基づき、それを乗り越える力を与えてくれる心』

である。

…残念ながら今の私には彼女ほどの勇気は無い… だが、彼女の姿をみて少しでもそれに近づけるようになりたいと思う。

自らの信念とサファイアへの愛を貫くフランツのように…