至上のブログ ~瑠々に魅せられて~

主にJuice=Juiceの段原瑠々さんに関連する内容です。2014/1/5までは昔の「愛に観せられて」の内容をインポートしています。

雪組公演『ソルフェリーノの夜明け』−アンリー・デュナンの生涯−/『Carnevale(カルネヴァーレ) 睡夢(すいむ)』−水面に浮かぶ風景−/宝塚大劇場

雪組公演がスタートしました。今回は赤十字社を創設したアンリ・デュナンの物語です。
wikipedia:アンリ・デュナン
今年は赤十字思想誕生150周年となるそうです。作・演出は植田紳爾先生。イタリアとオーストリアの間で繰り広げられた「ソルフェリーノの戦い」の悲惨さを目の当たりにしたデュナンが、負傷兵を敵味方なく救うために赤十字思想を発想するまでが描かれています。
全体の印象としてはキリスト教の思想や戦争批判が強調されていて鼻につくほどでしたが、赤十字社の思想を正面から捉えそれを表現していた点は良かったと思います。前の花組の『相棒』の時にもラストに「臓器移植」についてメッセージ性の濃い内容が含まれていてファンの中では賛否両論がありましたが、私は今回の雪組公演も含めてそれらに対してきちんとステートメントを発することは良い事だと思います。その中身に対して「是か非か」は観る者が自由に考えればよいのであり、劇団としてそれらの問題に対して曖昧にせず正面から取り組んだことは評価すべきことだと思います。

この作品についてはこのあとも結構な回数を観に行く予定ですので、今日は印象に残ったシーンを一つだけ。

舞台半ばでイタリア兵とオーストリア兵がいがみ合う最中にデュナン(水夏希)が主導して全員で歌われる「アヴェマリア」のシーンが感動的でした。ここはこの舞台の中でも象徴的な場面かと思います。
演者も主演の水夏希を始め、退団が決まっている彩吹真央、未来優希以下が実力を発揮していて質の高い舞台に仕上がっています。今後の観劇でもそれぞれの演者の表現に注目していきたいと思います。

ショーの『Carnevale(カルネヴァーレ)睡夢(すいむ)』は、まずカラフルな衣装が印象的でした。それとここでもやはり退団が決まっている彩吹真央、未来優希の両名がかなり活躍の場を与えられています。お二人ともその実績ある歌唱をふんだんに聴かせてくれます。ラスト近くの「灰の水曜日」のシーンが雪が降ってくる演出もあって心に残っています。

これからもどんどん舞台を充実させていってほしいと思います。

今回の公演定食


ソルフェリーノ、ソルフェリーノ、ソルフェリーノの夜明けが十字を赤く染める〜♪  …これ覚えちゃうねw